--------(--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2008-04-14(Mon)

城を訪ねて(京都:聚楽第)

聚楽第(じゅらくだい):京都府京都市上京区

聚楽第図屏風

 豊臣秀吉は、関白になった翌年の天正(てんしょう)14年(1586)に平安宮大内裏(だいだいり)の故地である内野(うちの)に聚楽第の普請を開始する。測量に入ったのが2月、完成した聚楽第に秀吉一家が大坂城(おおざかじょう)から移ってきたのが、翌年9月であるから、わずか1年半の工事で仕上がったことになる。

 当初は、大坂に遷都し、大坂城に本拠を構える計画であった。現在の南天満付近に皇居予定地も用意していたが、天皇の反対から断念せざるをえなかったのである。
そこで、京に関白の政庁を置くことにせまられ、聚楽第が造営された。
秀吉の辞世の一節「なにわのことも 夢のまた夢」からも、大坂遷都を実現できなかった無念さを物語っているようである。

 聚楽第の名称については、宣教師ルイス・フロイスは「悦楽と歓喜の集合」の意味と述べ、『聚楽行幸記』には「長生不老の楽を聚(あつ)む」とある。
都に軍事色の濃い城を建てることがはばかられたため、京にふさわしい雅な政庁兼邸宅を意図し、秀吉が好んだ大坂城内の遊興施設・山里曲輪(やまざとくるわ)を拡大したような様相を呈したものとなったようである。
 
 この「巨大な山里曲輪」造営のため、京都・奈良の名庭から大量の石や植木を徴発したといわれる。聚楽第は、新しい時代の城であり平城の先駆となった。その豪壮にして華麗なたたずまいは戦いのための城ではなく、権力を誇示するための覇者の城と呼ぶにふさわしいものであった。
 
 天正14年9月にほぼ竣工したこの城は、その後の秀吉政権の中央政庁としての役割を果たすことになる。天正16年(1588)4月14日後陽成(ごようぜい)天皇を聚楽第に迎え、その御前において諸大名から忠誠の誓いを取り付けた。この聚楽第行幸は、豊臣政権の確立を天下に示す一大イベントであった。
 
 秀吉は、聚楽第を中心に、京を自らの政権の首都にふさわしい姿に大改造する。
まず、聚楽第の東側に諸大名の屋敷を配し一大城下町を形成した。また内裏を修築し、その周辺には公家屋敷を集めた。市街地には「天正(てんしょう)地割(じわり)」と呼ばれる新たな都市計画を施し、新たな南北道路を多く敷設した。点在していた寺院は市街地の東部と北部に集められ、「寺町」あるいは「寺之内」と呼ばれる特別区画を構成した。
 
 さらに重要なことは、市街地の周囲に「御土居(おどい)(御土居堀)」をめぐらせたことである。総延長22キロメートルに及ぶこの都市城壁(惣構(そうがまえ))は人々がそれまで全く見たことがない巨大な規模のものであった。京の都はそれまでとまったく違った新しい姿に生まれ変わることになったのである。
聚楽第・御土居図

 
 その後、秀吉の養子となり関白となった甥・秀次(ひでつぐ)の邸宅となった。しかし、秀次は石田三成らの陰謀により、謀反を疑われ自害することとなり、聚楽第もまた、その主の処罰と同時に、築いた秀吉自らの手によって破却された。
完成してわずか8年後に秀吉自らの手で破壊され、また徳川時代に入ると秀吉の痕跡を完全に消し去るために跡地は民衆に開放され、市街地となっているため残念ながら現地でその全貌を確認できるすべは無い。
 
 しかし近年の一部発掘調査により出土遺物や新たに発見された史料による研究からその位置や規模がおよそ判明してきている。
 
 なお、京都・西本願寺の飛雲閣(ひうんかく)は聚楽第の遺構と伝えられており、書院には聚楽第に共通する建築・美術様式が反映されており、聚楽第の面影をよく伝えているという。京都のいくつかの寺院に伝わるこうした遺構から、秀吉全盛期に誕生した幻の豪邸の往事を偲ぶことができる。

西本願寺飛雲閣

スポンサーサイト

2008-04-13(Sun)

ここで桜について・・・

花の御所と桜

 室町時代の武家邸宅の規範となった「花の御所」の一つの特色は、広大な庭を持っていることです。しかしそれは「枯山水」などではなく、必ず池があり、水が流されていました。記録によれば、室町幕府3代将軍足利義満の「花の御所」は、鴨川から引いた水が音を立てて流れていたといいます。
  
 では、花の御所にあった「花」とは何だったのでしょうか?「花の御所」という名前自体は、義満の館がおかれる以前にあった菊亭家の通称によるものといわれ、必ずしも義満の御所にあった花とは結びつかないかもしれませんが、そこに多くの花木が植えられていたことは間違いなく、たとえば、花の御所を模したといわれる守護所のひとつである尾張清須(愛知県)には、「柳の古木、藤、山吹」が植えられていたことがわかり、洛中洛外図屏風に描かれた室町将軍邸の庭をみると、紅白の梅はあったようです。
 
 実はこの他に、義満の花の御所に確実にあった花があるのです。それは、糸桜(枝垂桜)で、義満が花の御所を造営した際の永和四年(1378)3月28日、近衛道嗣の日記『愚管記』には、義満が近衛邸の庭から糸桜を所望した旨の記事があります。近衛邸の糸桜は大変有名で、洛中洛外図屏風にも描かれていますが、その「小木」が花の御所にも移植されているのです。苗木なのかもしれません。
 
 この糸桜がその後どうなったのかは定かではないのですが、洛中洛外図屏風の将軍邸(歴博甲本の「柳の御所」と、それ以降に再建された「花の御所」)には糸桜と特定できるようなものはないようなので、最初に花の御所が荒廃した際に枯れてしまったのかもしれません。
 
 しかし、花の御所の糸桜の子孫かもしれない糸桜が現存しています。島根県益田市にある医光寺は、石見の有力国人益田氏が保護した崇観寺の後身なのですが、そこには雪舟庭園として名高い庭園があります。実際に雪舟の作かどうかは確証はないのですが、山の斜面に面した地形からは、江馬氏館(岐阜県)に似て、室町期の武家庭園の典型と思われます。益田氏は、15世紀にはしばしば上洛し、将軍邸での正月参賀にも参加しています。後の益田藤兼は、将軍義藤(後の義晴)から「藤」の字の編偉を受けています。

 そして、この医光寺の庭園には、樹齢300年と言われる糸桜の古木が、今も滝のように見事な花をつけています。斜面に無理に植えられたこの糸桜は庭園の中で重要な位置を占めており、また、付近に糸桜が自生していないので、どこからかから持ち込まれて意図的に植えられたものであることは間違いないと思われます。したがって、益田氏が京都滞在時に将軍から頂戴して、帰国後に自らの館と密接な関係がある禅寺に庭園を造り、「本家」の花の御所の故実に倣って植えたものかもしれません。現在の木は既に2代目か3代目となるはずですが、現に後継の若木は寺内ですでに育てられており、こうした由緒ある木は、このようにして増やされ跡を継いでいっているのでしょう。
 
 千葉県四街道市の福星寺という、戦国期の城館跡に立てられたお寺があります。ここに有名な糸桜の古木があるのですが、本寺である金光院という千葉市内の寺院から江戸初期に分けられた物のようです。この金光院は中世に遡る千葉氏ゆかりの寺であり、やはり元をたどれば花の御所の糸桜に行き着く可能性があります。また千葉氏一族の東氏の館(岐阜県)は、立派な庭園を持ち、典型的な花の御所の写しと思われます。
 
 福星寺の糸桜の花は、花の色は淡く、花弁も少なく、枝垂れ桜としては現在一般的らしいエドヒガン系の品種とは明らかに異なります。まだ福星寺の花は見たことはありませんが、写真で見る限りでは、医光寺と同じ品種のようです。
 
 枝垂れ桜の古木のいくつかは、もしかしたらこのような「花の御所」とその地方への伝播につながる歴史的由緒を持っているのかもしれません。これから、DNA鑑定や炭素測定法で確認されていくと思いますが、実に興味深く感じます。

〔参考文献〕
『国立民俗博物館所蔵 洛中洛外図屏風(甲本)』
『史料集 益田兼堯とその時代―益田家文書の語る中世の益田(2)』
『史料集 益田藤兼・元祥とその時代―益田家文書の語る中世の益田(3)』
(益田市教育委員会発行。1996、1999)
プロフィール

デュランダル

Author:デュランダル
ようこそ!!
フォン・ローエングラム(長過ぎなので)改めデュランダルと申します。皆さんにお得な情報を提供できれば幸いです。

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
ブログランキング
ブログランキングはこちら

FC2ブログランキング

月別アーカイブ
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
最近のトラックバック
エディタコミュニティ
edita.jp【エディタ】
オートリンクネット
インフォトップ
アフィリエイトを始めるなら
コムズ リンクスタッフ
アフィリエイトで高額報酬!!
コムズリンクスタッフ: 新規スタッフ登録
A8.net
記事を書いて報酬GET
AXIS
SEO対策でアクセスアップ
驚異の逆張り投資法
株式では儲からないと思っているあなた!!                                                       ↓今すぐクリックです!!
モテる女になる方法
女性の方必見!!モテる女になるには                                  ↓今すぐクリック!!
リンク
FC2カウンター
お買い物は楽天市場
日本最大級のショッピングサイト!!
JCBゴールドカード
カードならJCBゴールドカード 今なら初年度年会費\10500が無料!!
タワーレコード
音楽CD、DVDを買うなら

FC2Ad

Powered by FC2 Blog

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。